ホームページ開設に当たって

2012.08.30|新着情報

私たちは、日本の伝統文化である風呂敷を便利におしゃれに持ちたいと思いから、革の取っ手をつけるアイデアを思いつきました。

2006年、近所の主婦数人が集まって取っ手作りが始まりました。

手へのやさしさ、持ちごこち、デザインの美しさ、耐久性・・・。みんなで話し合いながら改良を重ね、当時は主婦の手作り品の域を出ないとても商品とは言い難いものではあったものの、広島地域の販売店さんに協力していただき「風呂敷ハンド」という名前で販売を始めました。 その後、販売店さんや使っていただいたお客様の意見をいただきながら、徐々に品質も向上し、2008年4月からは、全国に向けて販売をするまでになりました。

 

丁度このころ、たまたま広島の手芸店で手に入れた草木染の布を風呂敷バッグにして使っていると、出会う人出会う人みんながその布に惹かれ「どこで買ったの?私もほしい・・・」と、その手芸店にあった一反の布が、瞬く間に無くなってしまいました。

そのことを通じ、「風呂敷ハンド」には、布の魅力を生活に取り入れ、生活を楽しく豊かにする力があることに気付き、それから布探しが始まりました。

 

大阪、東京の布の町を歩き回り、必死の思いで布を探し回りましたが、自動織機を用いた工業製品としての布は沢山あるものの、なかなか魅力を感じる布には出会えませんでした。 2010年1月、当初からお世話になっていた(財)ひろしま産業振興機構さんの紹介で、モノづくりの街福山市神辺町商工会の会員の皆さんとの出会いがあり、その中で金襴緞子の布との出会いがありました。5~6世紀にペルシャ、中国より伝わったとされるこの金襴織物の技術は日本に受け継がれ織り続けられている貴重で魅力的な布ですが、神具、仏具の表装、額、掛け軸の表装など人々の生活から離れた世界で細々と伝統が守られている状況にあり、一般の人々がこの生地に出会うチャンスは殆どゼロに近いものでした。この金襴緞子が足元である神辺の町で織り続けられていたのです。

この布に日常使いに耐えるよう改良を加え、風呂敷として世の中に出すことにしました。

 

さらに、尾道帆布さん、広島で活動されている手描き友禅の作家さん、瀬戸内海を渡ると、今治にタオルの織の技術を使った独特の布を織られている工房さんとの出会い、足元である広島やその近郊に魅力的な布を作っておられる工房さんが多く存在することを知りました。 さらに全国には、伝統的な織の技術と芸術性を継承しつつ、魅力的な布作りに真剣に取り組んでおられるテキスタイルメーカーさんが多く存在します。 私たちは、「風呂敷ハンド」を通してこれらのテキスタイルメーカーさんとコラボレーションし、布の魅力を生活に取り入れ豊かに楽しんでいただく活動を展開していくことにしました。 名付けて「ふろしきキャリー」プロジェクト。 今後、このホームページを通じて、これらの活動を紹介していきたいと考えています。